スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

二・二六事件の謎(大谷敬二郎著)を読んで

高橋是清に関する書物「恐慌に立ち向かった男 高橋是清」を読んだことは4月7日のブログで書いたが、この本と同時に本屋の書棚から取り出して購入した「二・二六事件の謎」を漸く読み終わった。
「毎日が日曜日」の生活を埋めようと同時に何冊かの本を買い求めたが、3月下旬から取り組み始めた「俄か百姓」に夢中になり、読書が滞り勝ちである。

二・二六事件の謎(大谷敬二郎著)の表紙

発効日が本年3月となっていたので新しい書物と思って購入したが、著者のあとがきが昭和42年、単行本発行が昭和50と、筆者の学生時代に書かれたものであることが後で分かった。
この本は、二・二六事件は青年将校による単純なクーデター程度の認識でいた筆者に、統制派と呼ばれる派閥に対する皇道派の巻き返しを試みた陸軍内部抗争であったことを認識させ、その両派の主導権争いが現代の企業小説に見るような、ドロドロとした陰湿な抗争と軍上層部の保身に終始していたようである。
二・二六事件を裁いた東京軍法会議(陸軍軍法会議)は、積極的に事件の真相に迫ることなく、直接決起した青年将校や民間人15人の処刑のみで幕引きした。 この厳罰主義で押し通した陸軍省の強引な幕引きが、後の軍(特に陸軍)の政治独裁に進展し、日中戦争・大東亜戦争を経て日本の崩壊に繋がるが、死刑判決が出た後の青年将校たちが叫んだ「お国を亡ぼすものは陸軍だ」「今の陸軍にこの国を任せておいては危ない、誰かこれを抑制してくれるものはないか」(あとがきより)という言葉の虚しさを感じずにはいられない。
これら青年将校達のスローガンであった「昭和維新」と、政治における一大旋風としての「大阪維新の会」と同じ「維新」という言葉が踊る今日の政治情勢に、一抹の不安を覚えるのは筆者だけではないと思う。
議論を軽視し、数と力の論理だけで物事が進む現代の政治と経済界の動向に、危うさを感じ取った「二・二六事件の謎」であった。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

老年ライダー

Author:老年ライダー
老年ライダーのブログにようこそ!
性別:男
職業:退役ディーラーマン
趣味:バイクツーリングとレストア

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
カテゴリ
最新記事
アクセスカウンター
最新コメント
月別アーカイブ
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。