朝日新聞の誤報騒動に思う

9月11日午後7時30分から「吉田調書」に関する報道で朝日新聞のお詫び会見が報道された。
また翌12日の朝刊では、8月5日に訂正を行った「従軍慰安婦問題」に関する吉田清治氏の証言に関して、十分な検証を行わないまま報道を続け、その内容が虚偽であるという確証を持った後も長い間放置したとして、過去の吉田清治氏を取り上げた16本の記事の取消を表明しておきながら釈明だけで終わったことについても説明があった。
問題の報道は2014年5月20日の朝刊で「第一原発にいた所員の9割が吉田氏の待機命令に違反し撤退した」と報道したもので、当時この記事を読んだ筆者は失望するとともに、即海外のメディアが反応したことにも驚いた記憶がある。
朝日新聞がこの調書をどうゆうルートで入手したのかは定かではないが、9月12日のお詫び記事でも独自に入手した自信からか、他のメディアからの批判を「批判する人たちが『吉田調書』全文を持ち合わせていないとおもわれること――から」と聞き流していたようである。
このお詫び記事を読んでみて感じたことは、時系列に事実を記しているだけで、朝日新聞の驕りが表れているように感じられたし、本当の意味でのお詫びになっていないと思ったのは私だけではないと思う。
一方、お詫び会見と同じ9月11日に政府が「吉田調書」を公表した。
この政府による「吉田調書」の公開と、朝日新聞の社長による会見が同じ日に重なったという事実に関して、ぎりぎりまで社長会見の開催を逡巡した結果と思われるような歯切れの悪さを感じたのは、筆者だけではないのではないだろうか。
筆者は1970年代からの生粋の朝日新聞読者であるが、40年以上も朝日新聞一筋で読み続けたことにはそれなりの理由がある。
当時自動車販売店のサービス部門で社会人生活をスタートした筆者にとって、最初に直面した大きな社会問題が米国に端を発した「リコール問題」であった。
筆者が社会人となった前年の1969年6月1日の「朝日新聞朝刊社会面」に「欠陥なぜ隠す 日産・トヨタを米紙が批判」という記事を当時の先輩から見せられ、ディーラーの保証業務に携わる者として朝日新聞を読む必要性を強く感じた。
それ以来、リコール問題だけではなく、排気ガス規制問題、不正車検問題、個人情報問題、労働基準問題等々、企業をターゲットにした過激な報道が売り物になった朝日新聞に、不本意ながらも購読を続ける習慣がつき、毎日が日曜日生活者になった現在でもその習慣が継続している。
その間、幾度となく訂正とお詫びの小さな記事を見てきたが、その文面からは本当の意味でのお詫びの気持ちは全く伝わってこなかった。
しかし、今回の従軍慰安婦問題に関する吉田清治氏の著書と証言を誤った解釈で取り上げ報道し続けたことと、「吉田調書」の一部分だけ取り上げ「命令違反で撤退」と報じたことは、日本を代表する新聞社として大問題であり、9月12日の朝刊紙上で展開した経過報告程度で済まされるものではないと思う。
一読者として、朝日新聞に更なる反省と、誤った報道に起因するこの国の名誉を挽回する努力(もちろん事実を報道することで)とを実行してもらいたい。

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